投稿

6月, 2014の投稿を表示しています

AACN 学会報告 part 2

イメージ
アメリカの学会第二弾、今年は行けなかったけど。。。 驚くことはいっぱいあるんですが、いくつか。 *参加費が高い!けど、学会は4-5日間ありますので、それを考えるとそうでもないかも。 *座長がいない。演者が相談して司会役をしたりします。座長は○○先生です。みたいなのがないんですね。一般演題で口演をやったときも座長はいませんでした。演者で話し合って、質問は最後にするかーとか話し合います。ポスターもポスターの前で話す時間が設定されているわけではなく、ある時間にポスターの前に演者が立つ時間が決まっていて、質問がある人が自由に質問します。(英語で困ったら、"email me later"です) なのでとてもフランクです。こういうのって手を上げて所属をいって、というのとかなり違いますよね。アメリカの学会では、個人情報は開示しません。Oralでも自由に話し合います。座ったままで質問をし、その質問の質問を他の人が初めて、フロアどうしでディスカッションが始まったりします。 *教育講演主体なのですが、教育講演は手上げ制です。自分で目的、目標を書いて、抄録を書きます。それを申し込んで、選ばれれば教育講演ができます。毎回、参加したらその評価を参加者から受けますので、その評価がいい方は、毎回同じ内容を講演したりします。講演は、ランク分けされており、ビギナー向けの内容からベテラン向けの内容まであります。どこかの教育講演聞きたいけど、別なセッションと重なって。。よくありますが、心配ご無用。教育講演は同じやつが日にちを変えて何回もあります。 *たぶん、担当校で持ち回りではないので、毎回、人気がある都市であります。Atlanta、Chicago, New Orleans、Washington D.C., Orlando, Bostonといったところです。 誰のための学会か?こういうことを考えてほしいですね。 こういう学会、日本であるといいなあ。

難渋するせん妄、イライラ感

質問です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私は主に、心臓術後や生体肝移植後の患者さまの看護を行っているのですが、せん妄・不眠、気分がイライラする・不安感が強いなどの精神的症状や食欲不振に対するケアに日々悩んでいます。     せん妄や不眠に関しては、当院ではCAM-ICUなどのせん妄を客観的に判断するツールを使用していないこともあり、受け持つ看護師の主観で使用する睡眠 導入剤や鎮静剤を使用している現状にあります。イライラや不安感については、特に移植後の患者さまで多いです。創部痛や全身浮腫、倦怠感等の様々な身体症 状に加えて、移植肝がうまく機能するか、拒絶・感染等が起こらないか等の精神的な不安によるものを訴えられる事が多いです。もちろん、不穏症状をともなう せん妄状態の患者さまもおられます。    使用する薬剤はレペタン・アタラックスP・セレネース・プレセデックス・レンドルミン・リスミー・アモバン等で、精神科受診をするとリスパダールを主に処方されます。しっかりした根拠はありませんが、鎮痛と不安感の除去を主な目的に最初は  レ ペタンとアタラックスPを併用する。効果がない場合は翌日にレペタンとセレネースを併用する。不穏を伴うせん妄が強い場合は上記にプレセデックス200㎍ を生理食塩水50mlに溶解して使用(4~10ml/h)するケースが多いです。内服よりも点滴が優先される事が多いです。リスパダールで症状が緩和した 患者さまは、主観的ですがあまり多くないとおもいます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー そうですね、状況によって変化しそうですね。なかなか一般論では個々の症例に対応できない感があります。同じことをやっても効果があったり、効果がなかったりしますね。 せん妄で考えると、アルコール中毒を除けばベンゾジアゼピンは、投与後にハイパーになったりして、それに対してさらに催眠薬を追加し、結果として日中の覚醒が悪い印象があります。 もし、挿管しているのであれば、まずはプレセデックス、それでも効果がなければ時間を区切って眠ってもらう作戦でプロポフォールを朝まで投与することが多いです(必ず朝に切ること!)。(これが最もよいかは分かりません) こういうせん妄や

ABCDEバンドルとPain

そういえば先日アメリカクリティカル看護学会に参加したのですが そのときに思ったことをちらほらと書きます ABCDEバンドル関連の話がちらほらとあって しかも、ABCDEにs (sleep)つけたり、F(family)つけたりと・・・・ 逆に覚えるのが大変だなーと思いながら聞いていました。 そのセッションの途中で、そういえばABCDEバンドルって痛みに関する項目ってないなと・・・ それは患者に覚醒してもらう上で、致命的ではないのかと・・・ 覚醒させて、息させて、それを一緒にやって(鎮静剤を選択したり)、せん妄かどうかみて、運動して でも痛みはほっとかれてるように見えちゃう もしかしたら、あまりに、基本過ぎてバンドル項目に入れる必要がないと判断したのかもしれないけど・・・ しかし、基本的なことっていがいに忘れられがちですよね(バンドルは基本的なことを忘れずにやるためにあったりするのではないか)。 そうそう、今回看護部会でSleepに関する論文紹介をしました。よかったらどうぞ http://www.jseptic.com/nursing_paper/index.htm

ICUの空床と再入室、病棟でのCPA発生率

ある最近の研究より。 ICUベッドの空床状況と再入室、病棟でのCPAの関係。 ICUの再入室率は、空床が減少するごとに上昇した。(OR=1.06: 95%CI 1.00-1.12) サブグループ解析では、内科ICUベッドの空きと病棟での心肺停止率に関連があった。 Town, J. A., Churpek, M. M., Yuen, T. C., Huber, M. T., Kress, J. P., & Edelson, D. P. (2014). Relationship Between ICU Bed Availability, ICU Readmission, and Cardiac Arrest in the General Wards. Critical Care Medicine , 1.  いつもいっぱいに入れればいいわけじゃないんですよね。稼働をあげようあげようとして、本来ICU管理が必要のない(しかし、必要度は満たすかも)患者を入れると、稼働はあがるけど、ICUの空床がないということはCPAの発生率を挙げるかもしれないかもしれない。また、再入室が多くなる。 ICUに入れたら入れっぱなし、じゃなくて、適切なベッドコントロールが必要ということですね。

看護必要度。。。

4月からICUはA項目B項目ともに3点以上になりましたねー。 みまさんの施設ではどうですか? 主にポイントになるのはA項目なのですが、 輸液ポンプはまあ使うとして、心電図、使いますよね。問題はあと一点、A-lineかシリンジポンプですね。これからはA-lineが抜けるのに抜かない。不必要にシリンジポンプを使うなんてもあるかもしれません。これは看護師がびしっと言ってやらねば。みなさんも言いましょうね、必要度を基準にして無駄なラインを抜かないのは間違っています。 必要ないデバイスはさっさと抜いてください、と。でも、看護部からは看護必要度満たせと言われてたりしててね。 まあ経営は経営。ある程度必要度を満たさない人は出さなきゃ行けない。そうすると稼働が下がる。某病院では稼働が下がると看護部が文句を言う。でも下げないと看護必要度を満たせない。看護必要度も満たせという。これって無理でしょ?病院全体の重症患者の割合で決まるものだし。 聞いた話では病棟で、ICUの看護必要度を満たすひとはICUにおりて加算をとればいいとか。そうじゃないでしょ??集中的な治療とケアが必要な患者がICUの適応なんだから。もしICUに来てそれなりのいいケアを受けれるのならいいと思うけど、本来ICUが不必要な患者に対し、看護必要度を満たすためにICUにいれてお金を取るというのはどうかな。 私たちの指名は末梢一本だろうが、急変する可能性があるひとをできるだけ早くICUにいれること。それで急変しないように観察やケア、処置をすること。シリンジポンプがあるとか、ないとかは関係ない。かなと思ってます。 やばい、言い過ぎた?

スクイージングの科学性?

看護必要度にスクイージングが含まれていますね。 スクイージングは明確な根拠がなく、効果を疑問視する研究も出ています。 もしかしたら「神の手」ならできるのかもしれませんが、それであれば標準的な手技にならないでしょう。 スクイージングの不思議な点は、質の高い研究で証明されていない、つまりエビデンスレベルの低いものにるにも関わらず、異常に普及していることです。(もしかしたら、患者層を特定すれば有効なのかもしれませんが。。そこに突っ込む研究もないのが現状) なにがあるんでしょうね?