2015年7月25日土曜日

ICUでの記憶

久しぶりに論文紹介でも。


Burry L, Cook D, Herridge M, et al. Recall of ICU Stay in Patients Managed With a Sedation Protocol or a Sedation Protocol With Daily Interruption. Crit Care Med. 2015:1. 

プロトコルに従った鎮静管理 vs プロトコル+毎日の鎮静中断を比較した研究の二次分析。

人工呼吸患者を対象に、退室後にインタビューし、滞在中の記憶を調査しています。ICUでの記憶がない患者は、90日後では36%に及びます。ちょっと興味深いのは退室直後は覚えているけれど、時間が経つと忘れてゆくところ(当たり前?)。また、この研究では、結構浅めの鎮静管理+しっかり鎮痛をしているハズで、その中でも記憶がない患者が割といるってことも興味深い(後で述べるけど、使っている鎮静薬の影響もあるかも)。

十分に睡眠がとれたと応える患者は、3日後で51%、28日後で66%、90日後で71%でこれもなんだか時間が経つと多くなっていきます。

殺されそうになった、とか、幻覚、悪夢などの、いわゆる妄想的な記憶は、それぞれ、72%、70%、62%とこれも時間とともに少し少なくなる傾向。でも、72%もの患者が妄想的な記憶を持っているということは重要。

28日後の妄想的な記憶の有無をアウトカムとした多変量解析では、妄想的な記憶とICU滞在中のせん妄に関連はみられなかった、とのこと。せん妄のときの記憶はあまり多くのことが分かっていなく、今後の課題です。

この研究では、鎮静はベンゾジアゼピン系が使用されています。この辺は、結果になんらかの影響を与えているかもしれませんね。



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